投資運用会社(IM)の存在意義は、ファンドの定めた投資方針に則りつつ、リスク許容範囲内で収益目標を達成することである。ポートフォリオ管理の生命線はリスク/リターンの最適化である。投資ライフ・サイクルには、フロントオフィスのリスク管理(執行にまつわるリスク管理)とミドルオフィスでのリスク管理(企業としての総合的なリスク管理/当局報告)、及びバックオフィスにおける規制対応/監査対応が含まれる。投資運用会社のリスク管理とは、全社各部門のリスク/リターンに関するバランスの総和であり、リスクとリターンは切っても切れない関係にある。
バイサイド・リスク管理ソリューションに関するレポート・シリーズの第1回として、本稿ではフロントオフィス・リスク(特にリスク/リターンの管理)を中心にソリューション・ベンダーの状況をまとめた。執筆にあたっては、2024年1月から4月にフロントオフィス・リスク管理に活用されているベンダー12社へのヒアリングを実施し、併せて各社の公表資料や弊社の知見を活用した。
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本レポートでは、Bloomberg、FactSet、Finastra、FIS、Moody’s、MSCI、Numerix、Quantifi、S&P、SimCorp (Qontigo)、State Street、SS&C に言及している。
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James Wolstenholme
Jay started his career in capital markets as a project manager and developer in the financial futures department, specializing in S&P 500 program trading arbitrage. He designed and built electronic program trading interfaces at Salomon Brothers, later acquired by Citi Group, and then worked on prime brokerage, security finance, fixed income, and commodity projects. Jay was head of North America...