金融業界には、高止まりする金利/緊張する国際情勢/人工知能の脅威など様々な懸念に直面しており、金融機関やサービス・プロバイダーの事業環境に不確実性とボラティリティを与えている。
トップ10トレンド
- 規制変更がカード事業の収益に打撃を与える
- 米国で施行が予定されている5つの規制変更は、カード事業に対し近年まれにみる大きな影響を与えるだろう。
- 現金以外の決済に関して、決済オーケストレーション・サービスが必要不可欠になりつつある
- デジタル決済の増加/グローバル化の進展/決済形態の多様化などにより、決済処理が非常に複雑化している。
- 2024年、次世代コアバンキング・ソリューション導入が急増する可能性が高い
- 柔軟性/俊敏性/拡張性などにすぐれる次世代コアバンキング・システムは、金融機関がテクノロジー面での競争力を維持するために必要不可欠となっている。
- 生成 AI の実用化始まる
- 生成 AI の活用は想定外のスピードで進んでおり、もはや「将来の課題」というよりも「現在のチャンス」と捉えなければならない。
- 消費者金融保護局(CFPB)のSection1033制定により、米国でもオープン・バンキングの進展が見込まれる
- CFPBは、2024年にオープン・バンキング関するレギュレーションの施行を予定しており、(1)サードパーティー企業は金融機関が保有している個人情報へのアクセスが可能になる他、(2)業界を横断した標準化機関が設置される。
- 欧州域内の金融機関は、リアルタイム決済への対応が必須となる
- ユーロ圏の金融機関は、2024年度、消費者向けクロスボーダー・リアルタイム決済サービスを提供する準備を始める必要がある。第一歩として自行のペイメント・インフラを再点検し「インスタント・ペイメンツ」を可能にする仕組みを構築しなければならない。
- ATM-as-a-Serviceへの注目高まる
- ATMに関するアウトソースの範囲を拡大/統合したサブスクリプション・モデル:ATMaaSを利用する金融機関が増加するだろう。
- Z世代/ミレニアル世代の46%が週一回以上ATMを利用している
- Z世代の37%が毎日現金を使っている。
- ATMに関するアウトソースの範囲を拡大/統合したサブスクリプション・モデル:ATMaaSを利用する金融機関が増加するだろう。
- 店頭においても代替支払い手段の利用が増加する
- P2P送金やBNPLなど代替手段の利用が、店頭でのカード利用を減少させるだろう。
- アウトソーシング先を分散させリスクを下げる
- 世界的にリモート・ワーク/ハイブリッド・ワークの定着が進んだことから、金融機関は、地政学リスク/コスト/スキル/カルチャーなどの要因を考慮しながらアウトソーシング先の多様化/最適化を迫られる。
- 中小金融機関におけるテクノロジー・パートナーシップが新たな段階に
- APIやクラウド・コンピューティング、フィンテック・ソリューションの活用等により、中小規模の金融機関でも革新的なテクノロジーの活用が可能になってきた。
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本レポートでは、Ally Bank、Anthropic、AWS、CashApp、Chase、Diebold Nixdorf、FDX、Hugging Face、Hyosung Innovue、Kasisto、NCR Atleos、OpenAI、PayPal、Q2、SouthState、Sparkasse Hanover、Square、The Clearing House、Venmo、Wells Fargo、Zelle に言及している。
About the Author
David Albertazzi
David Albertazzi is the Director of Datos Insights' Retail Banking & Payments practice, and he focuses on retail bank channels and core banking technologies. He specializes in technology solutions used by banks and credit unions to support their mobile banking, online banking, branch, ATM, and call center channels, and he assesses the strategies and technology implementations of financial institutions of...