銀行の中でもコマーシャル・バンキング&ペイメント分野は、リアルタイム・ペイメントやオープン・バンキングの登場など大きな変革の真っただ中にあり、しかも変化のスピードが加速している。このようなトレンドに積極的に対応している金融機関は、変化を大きなビジネス・チャンスと捉えている。
トップ10トレンド
- 顧客ニーズに対応するため、金融機関はペイメント・サービスの自動化/リアルタイム化が必須である
- 金融機関各社は DX に取り組んでいるが、入金管理/支払管理の自動化/リアルタイム化の分野で差別化施策を打ち出す必要がある。
- ヘルスケア分野など業界固有のペイメント・ニーズに対応することが金融機関に新たな事業機会をもたらす
- 大手金融機関は、顧客企業に対して業界固有のニーズに対応できるデジタル・ソリューションを提供し、顧客自身の DX 推進を支援することができる
- 金融機関は、B2Bクロスボーダー決済サービスに為替リスク管理機能を組み込む必要がある
- クロスボーダー決済に関する機能向上を図らなければ、企業顧客はサードパーティー・ツールの検討を始めるだろう
- 企業の82%が、2024年はクロスボーダー取引が増加すると想定している。
- クロスボーダー決済に関する機能向上を図らなければ、企業顧客はサードパーティー・ツールの検討を始めるだろう
- 生成 AI の実用化始まる
- 金融機関やベンダーは、生成 AI の評価を続けており、本番環境での活用の可能性がますます高まっている。
- API とオープン・バンキングは ERP バンキングへと進化する
- 今後3年間で急成長が予想されるERPバンキングは、API を通じて企業の ERP システムを銀行を直接接続し、ERPからのトランザクションをリアルタイムで処理する仕組みである。
- SMB向け金融サービスの競争が激化する
- 金融機関は、変化が続くスモール・ビジネスのニーズに対応するためデジタル・トランスフォーメーション(DX)を推進し、事業機会を生かす必要がある。
- SMBの65%は、メインバンク以外の金融サービスも利用している。
- SMBの預金の56%が、四大銀行に預けられている(米国2023年度)。
- ミレニアル世代/Z世代が経営するスモール・ビジネスの64%が四大銀行をメインバンクとしている。
- 金融機関は、変化が続くスモール・ビジネスのニーズに対応するためデジタル・トランスフォーメーション(DX)を推進し、事業機会を生かす必要がある。
- 金融機関はESG関連市場に早期参入することで新たな事業機会を獲得できる
- ESG関連商品/サービスをいち早く提供した金融機関は、付加価値が高い成長市場での競争力を確保し、顧客とのリレーションシップを強化できるだろう。
- 米国市場では銀行の合併が進む一方、ベンダーの数は増加している
- 金融サービス業界の事業環境は、金利上昇/市場の変化/DXの進展などにより、金融機関にとっても金融ソリューション・ベンダーにとっても大きく変化している。
- ライフサイクル・バンキングの進展
- 金融機関は、顧客企業のサプライチェーン・プロセスに積極的に関与することで、顧客の課題を理解するとともにコスト削減に協力し、長期に渡る信頼関係を築こうとしている。
- コマーシャル・ローン市場は解約の嵐に見舞われる
- フレキシブルな「ローン解約予測モデル(churn model)を導入していない金融機関は、至急それを入手して活用を開始し、(属性分析から)解約の可能性が高いローンにフォーカスした解約抑止策を推進すべきである。
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About the Author
Erika Baumann
Erika Baumann serves as Director of the Commercial Banking & Payments practice at Datos Insights, focusing on payables and receivables technology and solutions. She has over 10 years of experience in the wholesale banking space, bringing expertise from both banking and fintech vendor positions. She has worked extensively with both U.S. and international banks, vendors, and the clients of each to identify...