金融機関は、ノンバンク・プラットフォームなどが提供するサービスとの統合を進めているが、バーチャル口座に関連した機能を拡張することで、入金消込みの効率化だけでなく、複数の金融機関をまたがる支払い管理やリアルタイム・キャッシュ・マネジメント、会計記帳の即時化など、顧客企業の更なる効率化に貢献できる。更に、これら新機能をクラウド環境で提供すれば、金融機関は既存システムの大規模な更改なしに新たなフィンテック機能の提供が可能となる。

本レポートでは、金融機関がバーチャル口座関連の機能を拡張することでどのような収益機会があるかを解説した。執筆にあたっては、2023年から2024年にかけてバーチャル口座管理システムに関する調査を実施したほか、外部データの収集やフィンテック業界関係者との会話を行った。更に2023年第3四半期に北米と欧州合計7か国の大手企業/中堅企業1037社の財務部門に対するアンケート調査の結果も活用している。

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